うつ病と双極性障害の密接な関わり

双極性障害は鬱状態をその症状に含み、うつ病はまた軽躁状態のような様相を呈することがあるため、この二つの病気は見分けがつきにくく、また密接に関わりあっているといえます。

例えば、うつ病だと思ってずっと通院していた患者が検査の結果、双極性障害だったということも往々にしてあることなのです。

【うつ病が原因で双極性障害へ移行】

うつ病から双極性障害になる可能性もあり、現在うつ病で治療を受けている患者の約0.7%が双極性障害であるといわれていますが、日本では症例が少ないため具体的な数字はわかっていません。

また、なぜうつ病から双極性障害に変わっていくのかも原因は不明です。

うつ病の治療段階で、患者の状態が軽躁状態と判断されれば、うつ病から躁うつ病(双極性障害)と診断が移行することもあります。

【うつ病とはどう違うのか】

決定的な違いは「躁状態の有無」にあります。

双極性障害Ⅱ型とうつ病は非常に見分けがつきにくいですが、躁鬱のサイクルがあるためその点で判別されるといってもよいでしょう。

双極性障害Ⅰ型にみられる躁状態は暴言・暴力的行為やギャンブルなどの依存行為、突発的に大きな買い物をするになど、うつ病患者より他人に迷惑をかけることがあります。

また投与される薬の種類が違うのも特徴といえます。

うつ病の患者に抗うつ剤は効果がありますが、双極性障害の患者に抗うつ剤を投与すると躁状態が悪化します。

主に双極性障害はリチウムなど躁鬱の波を小さくするような安定剤が用いられます。

【双極性障害の周期(サイクル)について】

もちろん波のある病気ですが、躁状態・鬱状態の周期は人それぞれでこれといった周期は決まっていません。

人によっては数年単位という人もいます。

Ⅱ型に関しては、軽躁状態のためサイクルがわかりにくいことに注意が必要です。

軽躁=気分がいい時期が続いたので完治したのではと勘違いをしてしまい、自己判断で薬を飲むのをやめてしまう人がいますが、断薬や休薬は医師の判断を仰ぎましょう。

急な断薬は離脱症状(薬が身体から抜けるために苦しんだり体調が悪くなること)や病気が悪化してしまったという事例があります。

また、急な断薬はラビットサイクルを誘発するともいわれています。

ラピッドサイクルとは、1年に4回以上躁状態・鬱状態を交互に繰り返すことを指します。

最初からラピッドサイクルの双極性障害の患者はほとんどおらず、ストレスや薬の影響でラビットサイクラーとなるケースがほとんどです。